2017年新種牡馬エイシンフラッシュ産駒の特徴と適性を分析

2017年新種牡馬エイシンフラッシュ産駒の特徴と適性を分析

2017年がスタートしました。

今年はオルフェーヴル、ロードカナロアといった注目種牡馬の産駒がデビューしますが
時を同じくして産駒のデビューが予定されている種牡馬といえば
エイシンフラッシュ です。

ヴィクトワールピサ、ローズキングダム、ヒルノダムールなど
最強世代と言われる世代の中で日本ダービーを勝利し
天皇賞秋を含むGI2勝を収めたエイシンフラッシュですが
現役時代のエイシンフラッシュの走りと照らし合わせてうえで
分析して産駒の特徴を挙げていきたいと思います。

 

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2017年にデビューを予定している他の種牡馬の産駒特徴については以下から確認して下さい。

2017新種牡馬の特徴を徹底予想、注目馬の産駒は走るのか?

 

< はじめに >

 

一つお断りしておきたいのですが
種牡馬の特徴というと血統に深く入り込んで話をする形が多く見受けられますが
ここでは血統という要素を極力減らして
エイシンフラッシュという個の特徴から産駒の個性を分析しています。

そのような形にした理由は2つあります。

・血統に詳しくない人にも分かりやすく説明をするため

「競馬は血のロマン」という言葉があるように血統は競馬の魅力の一つですが
奥が深いがゆえに、初心者には入りづらいという面があります。
競馬は楽しんでなんぼだと思っていますので「血統分からない奴は予想をするな」
というような排他的な考えは持ちたくなかったので、個を中心に分析をして
全員が分かるような形で分析を行っています。

・血統のみの分析によるミスマッチを防ぐため

  サンデー系の種牡馬が席巻している日本競馬界において
同じ血統や似たような血統は多数存在します。

例えば、ディープインパクトとブラックタイドは父も母も同じなので、
血統面からいえば全く同じ適性の産駒が誕生するはずですが、
実際の産駒特徴は全く異なります。
それはディープインパクトとブラックタイドが全く違う能力で
違う適性を持っているからに他ならないのですが、
血統だけで分析を行うとそういった点を見過ごす可能性が高くなります。

そういった事を防ぐため、ここでは個の特徴を中心にお話をしています。
血統に特化した分析を聞きたいという方は他の方が行っている分析を聞くことをオススメします。

それでは、分析をはじめていきます。

動画でもお話をしているので、動画で見たい方は以下から見て下さい。

 




 

< 競馬場、馬場について >

エイシンフラッシュは現役時代に日本ダービー、天皇賞秋と東京のGIを2勝しており
東京競馬場のレースが得意という印象がありますが
有馬記念2着、宝塚記念3着など、どの競馬場でも万能に走る馬でした。

馬場に関しては現役時代重馬場での出走が一度もなく、自身の重馬場適性は分からないまま引退をしてしまいましたが
父キングズベストがキングマンボの子供でキングカメハメハやエルコンドルパサーと同じ父親であることを考えると馬場が重くなっても対応出来る可能性は高かったと言えます。

エイシンフラッシュ自身はスピード・スタミナ・パワーが平均的に備わったタイプでした。
スタミナ・パワーが勝ったタイプのキングカメハメハやエルコンドルパサーと比較するとキングマンボ系統の中ではスピードが優性な馬だと言えます。

そういった点から産駒にはバランスの良い適性と能力が受け継がれオールラウンダーな馬が出てくるでしょう。

全体的にまとまった能力を持っているという事は、武器となる突出した能力を持っていないということの裏返しになるので
小回りで機動力を活かすような競馬ではなく、広々としていて自分の力を出せるコースの方が向いていると言えます。

また、能力値で考えるとエルコンドルパサーやキングカメハメハよりは劣るので
小さくまとまってしまうと活躍できないという危険性をはらんでいます。

馬券的な観点で言うと偏った適性を持つ馬の方が走りやすい小回りコースからの
バランスの良い馬が走りやすい広いコース替わりが狙えそうですね。

 



 

< 距離について >

エイシンフラッシュが活躍したのは中距離(1800m~2400m)でした。

天皇賞春や有馬記念でも2着に入っていますが長距離もこなせるという形で
ベストのパフォーマンスを見ると中距離であったと言えます。

産駒もエイシンフラッシュ同様、中距離で活躍する馬が多くなるでしょう。

ただ、スピード能力のある馬だったので、母馬によってはマイル以下で活躍できる馬も出てくるでしょうし、長距離でも実績を残している馬なので母馬によっては長距離で活躍できる馬も出てくるでしょう。

距離についても万能の適性を見せてくれそうです。

万能の適性というのは馬にとっては良い事ではありますが、予想する側からすると特徴を掴みづらく厄介な存在ですね。

 




 

< 性格、気性面について >

エイシンフラッシュはコースや距離などバランスの良い能力を持ち合わせており、馬券攻略上難しい存在であるという話をしてきましたが、最も特徴があるのがエイシンフラッシュの気性・性格です。

エイシンフラッシュの成績を見てみると好走した後に凡走、凡走した後に好走というパターンが多い馬でした。

例を挙げてみると

2011年 宝塚記念3番人気3着 → 天皇賞秋3番人気6着 → JC5番人気8着 → 有馬記念7番人気2着
2012年 毎日王冠2番人気9着 → 天皇賞秋5番人気1着 → JC5番人気9着
2013年 毎日王冠4番人気1着 → 天皇賞秋3番人気3着 → JC3番人気10着

と人気で負けて、人気のないところで巻き返すというパターンが出来上がっています。

このような成績を刻む馬の特徴は大きく2つの特徴があります。

1つは疲労に弱い馬の場合です。

好走してそのレースに力を注いでしまうと、次走では注ぐ力を回復しきれずに凡走をする
上記の形で疲労に弱い馬は凡走と好走を繰り返します。

もう1つはプレッシャーに弱い馬の場合

人気になるという事はレースではマークされる存在になるという事です。
マークされると自分の競馬が出来なくなる確率が上がり、凡走する確率も上がります。
肉体ではなく、精神の強さが問われるという事ですね。

エイシンフラッシュは疲労面の耐久性も弱く
精神的な弱さも持った馬であるという点が最大の特徴です。

ですので、その性格・気性面が産駒に受け継がれる可能性は大いにあります。

肉体的・精神的な弱さを持っていると
少頭数からの多頭数替わりに弱くなったり
好走後のレースで凡走しやすくなったりするので
馬券的には非常に狙いやすい存在になります。

 



 

< 成長曲線について >

エイシンフラッシュは2歳冬にデビューして
その後は6歳まで一定の成績を見せてきました。

これといって大きな成長を見せることもなく
大きな衰えを見せることもなかったので
成長曲線は「持続型」であると言えます。

この点も馬券攻略的には特徴を掴みづらい厄介なところですね。

 

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< まとめ >

エイシンフラッシュはスピード・スタミナ・パワーがバランス良く配分された種牡馬であると言えます。
それだけに全体の能力がそれほど高くないとスケールが小さくなってしまう可能性があります。
GI馬を輩出するにはエイシンフラッシュのまとまった能力を母方の血で底上げする必要が出てきそうです。

現在のイメージはキングカメハメハを若干スケールダウンさせた馬、という感じです。

これだけ話すと活躍が難しいように聞こえますが
キングカメハメハ同様サンデーサイレンスの血が全く入っていないので、
サンデー系の優良繁殖牝馬が集まる点を考慮すると
エイシンフラッシュ産駒はリーディングTOP10位前後の成績を残せると思います。

馬券的には攻略の難しい種牡馬になりそうですが産駒の活躍を見守りましょう。

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