種牡馬ゴールドシップはどんな子供(産駒)を生む?血統に頼らない特徴分析
2021.07.07投稿
2019年の新馬戦がスタートしました。
一昨年はオルフェーヴル、ロードカナロアといった注目種牡馬の産駒がデビューしたものの
昨年はジャスタウェイなどやや小ぶりな印象のありました。
2019年新種牡馬のメンツを見てみると
2017年と2018年の中間くらいのレベルかな、という感じ
ある意味どっちにも振れるレベルで
注目度は近年では一番ですね。
そんな2019年、新種牡馬の特徴と適性を分析していきたいと思います。
今回取り上げるのは、2019年新種牡馬の中で現役時代に最も実績を残している種牡馬
ゴールドシップ です。
ゴールドシップは常に安定した末脚を見せ
3歳春に共同通信杯を勝つと続く
皐月賞ではアッと驚くイン差しで完勝
日本ダービーこそ5着と敗れましたが
その後、菊花賞、天皇賞春、有馬記念、宝塚記念など
数々のGIタイトルを手にしたスターホースです。
たた、古馬になってからはジャパンカップなどの苦手な舞台で大敗しているように
気難しさを見せて、成績を上下させ、不安定な走りを見せました。
今回は現役時代のゴールドシップの走りと照らし合わせてうえで
分析して産駒の特徴を挙げていきたいと思います。
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2019年にデビューを予定している他の種牡馬の産駒特徴については以下から確認して下さい。
< はじめに >
一つお断りしておきたいのですが
種牡馬の特徴というと血統に深く入り込んで話をする形が多く見受けられますが
ここでは血統という要素を極力減らして
ゴールドシップという1頭の馬の個性・特徴から産駒の個性を分析しています。
そのような形にした理由は2つあります。
・血統に詳しくない人にも分かりやすく説明をするため
「競馬は血のロマン」という言葉があるように血統は競馬の魅力の一つですが
奥が深いがゆえに、初心者には入りづらいという面があります。
競馬は楽しんでなんぼだと思っていますので「血統分からない奴は予想をするな」
というような排他的な考えは持ちたくなかったので、個性を中心に分析をして
全員が分かるような形で分析を行っています。
・血統のみの分析によるミスマッチを防ぐため
サンデー系の種牡馬が席巻している日本競馬界において
同じ血統や似たような血統は多数存在します。
例えば、ディープインパクトとブラックタイドは父も母も同じなので、
血統面からいえば全く同じ適性の産駒が誕生するはずですが、
実際の産駒特徴は全く異なります。
それはディープインパクトとブラックタイドが全く違う能力で
違う適性を持っているからに他ならないのですが、
血統だけで分析を行うとそういった点を見過ごす可能性が高くなります。
そういった事を防ぐため、ここでは個の特徴を中心にお話をしています。
血統に特化した分析を聞きたいという方は他の方が行っている分析を聞くことをオススメします。
それでは、分析をはじめていきます。
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< 競馬場、馬場について >
まずはゴールドシップが現役時代にどの競馬場が得意だったのか?
そして、重馬場は得意だったのか?不得意だったのか?
という点について分析をしていきたいと思います。
ゴールドシップの現役時代の競馬場別成績を見てみると
右回り 【12.3.2.6】
左回り 【1.0.0.3】
阪神 【6.1.0.1】
京都 【2.0.0.3】
東京 【1.0.0.3】
中山 【2.0.2.2】
札幌 【1.2.0.0】
函館 【1.0.0.0】
海外 【0.0.0.1】
成績を見ると右回りに良績が偏っているように見えますが
走りの内容を見ると右回りが得意というよりも
坂がきつく、パワーを要するコースが得意”
である事が分かります。
ゴールドシップのベストレースは?
と聞かれると、2012年の皐月賞や有馬記念を挙げる人が多いと思います。
私は2013年の宝塚記念だと思っています。
このレースは少頭数ながらジェンティルドンナやフェノーメノといった
スピードを武器とした実力馬が出走していたのですが
ゴールドシップはタフなコースを先行策から
力で押し切って圧勝
この内容からも
「力が要り、時計がかかる舞台が得意」である事は間違いありません。
産駒にも、ゴールドシップのこの傾向は引き継がれそうです。
パワーやスタミナが必要なコース、小回りコース
阪神や中山、そして洋芝を得意とする馬が多くなりそうですね。
逆に直線での末脚勝負となる日本ダービーやジャパンカップで
まったく勝負に参加出来ていないところからも
スピードや瞬発力を活かせる競馬場は不得手としそうです。
根幹距離から非根幹距離替わり
こう言った条件で狙えそうですね。
馬場に関しても話をしていきます。
ゴールドシップが現役時代に重馬場以下の条件でレースをしたのは0回
重馬場適性は測りづらい面がありますが
ゴールドシップの父親であるステイゴールドの子供が
重馬場を得意としている馬が多い点
ゴールドシップが稍重馬場で【1.1.0.0】と
2戦とも連対している面を考慮すると
重馬場を得意である可能性が高く
重馬場による戦力アップが見込める
と、考えた方が良さそうです。
< 距離について >
ゴールドシップが活躍したのは中長距離(1800m~3200m)でした。
こちらもまずは距離別成績から見ていきましょう。
1600m以下 【0.0.0.0】
1800~2000m 【4.3.0.0】
2200m~2400m 【3.0.0.7】
2500m以上 【6.0.2.3】
この成績などを見ると1800m~2000mの
中距離戦が得意なのかなと思いがちですが
札幌2歳ステークス、共同通信杯、ラジオNIKKEI賞
コスモス賞、新馬戦
と、ゴールドシップの本質が見える前の時期(2歳~3歳春)の
成績であることを考えると
6勝を挙げている長距離戦での強さが際立ちます。
2200m~2400m戦の内訳を見ると
ジャパンカップ、日本ダービーなどの根幹距離で負けて
非根幹である宝塚記念で強いレースを見せているので
パワー条件なら中距離でも十分に通用します。
これらを総合すると
2200mのパワー条件で力を発揮しそうです。
< 性格、気性面について >
ゴールドシップはパワーとスタミナを武器に
長距離戦で力を発揮する存在であるという話をしてきましたが、
気性や性格についてはどのような傾向があるのでしょうか?
ゴールドシップの成績を見てみると
自分に合わない条件だと簡単に凡走しています。
また自分に合った条件でも、
2015宝塚記念では大出遅れから凡走しているように
リズムよく走ることが出来ないと力を出せていません。
“精神的にムラのある気性”
を持った馬だと言えます。
そして、負ける時はあっさりと負けていた面を見ると
“勝負根性は弱めの馬”
だとも言えますね。
この「気難しく、勝負根性が弱めの気性」は
産駒へも継承されそうです。
競走馬のタイプとして
走ることに前向きな馬は、成績が安定して
気持ちが淡白な馬は、成績が不安定になる
全体的に上記のような傾向になりますが
気難しさと弱い根性を併せ持つゴールドシップの子供は
どこで走るのかが分からない
という傾向を見せそうです。
< 成長曲線について >
ゴールドシップは2歳夏にデビューして
デビューして3戦目から重賞レースを走り続けた馬です。
本質的に距離が合わなかったラジオNIKKEI賞、札幌2歳ステークス
は力負けとは言えず
デビュー戦から力を見せたと言えます。
また、古馬になってからクセの悪さや気持ちよ弱さを見せている
ところを見てみると
成長曲線は「やや早熟型」であると言えます。
長い休み明けで出走してきた場合などは危険度が上がりそうですし
古馬になって突然崩れた、次のレースでは巻き返しが期待できそうにない点など
馬券的にも役立ちそうですね。
< まとめ >
ゴールドシップは卓越したパワーとスタミナを持っている分
長距離のパワー条件で活躍した馬です。
産駒にもその傾向は受け継がれそうで
広くて、スピードを求められるコースなどでは狙いを下げたほうがよさそうです。
適性距離は2200m以上
ゴールドシップと同様に
スピードに欠け、パワーに優れた馬が多く誕生することが期待されます。
ゴールドシップは気難しい気性を持ち、レースをすぐに止める面があったので
産駒は好走の後に凡走、というパターンがありそうです。
また、その逆もありそうなので、馬券的には穴で狙えそうですね。
ゴールドシップは適性が異様なほどに偏っている馬だったので
ゴールドシップ産駒はリーディング上位に食い込むのは厳しいと思います。
「やや早熟」「力の要るコース」「長距離」「安定感なし」
というキーワードが並んでいるので、
馬券的には攻略しやすい種牡馬になりそうです。
産駒の活躍が楽しみですね。
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