【血統を使わない種牡馬分析】ジャスタウェイ産駒の特徴と適性を考察してみる

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2018年の新馬戦がスタートしました。

昨年はオルフェーヴル、ロードカナロアといった注目種牡馬の産駒がデビューしたものの
今年はやや小ぶりな印象のある2018年新種牡馬

そんな新種牡馬の特徴と適性を分析していきたいと思います。

今回取り上げるのは、2018年新種牡馬の中で最も実績があり期待されている種牡馬

ジェスタウェイ です。

ジャスタウェイはデビューから2戦目で新潟2歳ステークスに出走して2着と
2歳時からずっと重賞戦線で活躍してきた息の長い馬です。

4歳の春まではG3レースで勝ったり負けたりを繰り返す
普通の強豪馬でしたが、4歳の秋にその素質が開花。

天皇賞秋でジェンティルドンナを下し
その後は3連勝でドバイデューティフリー、安田記念を制覇と
GI3勝を収めたジャスタウェイ

現役時代のジャスタウェイの走りと照らし合わせてうえで
分析して産駒の特徴を挙げていきたいと思います。

 

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2018年にデビューを予定している他の種牡馬の産駒特徴については以下から確認して下さい。

2018新種牡馬の特徴を徹底予想、注目馬の産駒は走るのか?

 

< はじめに >

 

一つお断りしておきたいのですが
種牡馬の特徴というと血統に深く入り込んで話をする形が多く見受けられますが
ここでは血統という要素を極力減らして
ジャスタウェイという1頭の馬の個性・特徴から産駒の個性を分析しています。

そのような形にした理由は2つあります。

・血統に詳しくない人にも分かりやすく説明をするため

「競馬は血のロマン」という言葉があるように血統は競馬の魅力の一つですが
奥が深いがゆえに、初心者には入りづらいという面があります。
競馬は楽しんでなんぼだと思っていますので「血統分からない奴は予想をするな」
というような排他的な考えは持ちたくなかったので、個性を中心に分析をして
全員が分かるような形で分析を行っています。

・血統のみの分析によるミスマッチを防ぐため

サンデー系の種牡馬が席巻している日本競馬界において
同じ血統や似たような血統は多数存在します。

例えば、ディープインパクトとブラックタイドは父も母も同じなので、
血統面からいえば全く同じ適性の産駒が誕生するはずですが、
実際の産駒特徴は全く異なります。
それはディープインパクトとブラックタイドが全く違う能力で
違う適性を持っているからに他ならないのですが、
血統だけで分析を行うとそういった点を見過ごす可能性が高くなります。

そういった事を防ぐため、ここでは個の特徴を中心にお話をしています。
血統に特化した分析を聞きたいという方は他の方が行っている分析を聞くことをオススメします。

それでは、分析をはじめていきます。

動画でもお話をしているので、動画で見たい方は以下から見て下さい。

 




 

< 競馬場、馬場について >

まずはジャスタウェイが現役時代にどの競馬場が得意だったのか?
そして、重馬場は得意だったのか?不得意だったのか?
という点について分析をしていきたいと思います。

ジャスタウェイの現役時代の競馬場別成績を見てみると

右回り 【2.0.1.3】
左回り 【3.6.0.5】

東京 【2.4.0.4】
中山 【1.0.1.1】
阪神 【1.0.0.0】
京都 【0.0.0.2】
新潟 【1.2.0.0】
中京 【0.0.0.1】
海外 【1.0.0.1】

成績を見ると左回りに良績がありますが
走りの内容を見ると左回りというよりも

“直線が長く、のびのびと走れるコースが得意”

である事が分かります。

 

ジャスタウェイのベストレースは?

と聞かれると、ほとんどの人が2013年の天皇賞秋を挙げるでしょう。

3歳時に出走した毎日王冠では12番人気で2着に入っていますし
「東京コースが最も得意だった」のは間違いありません。

 

産駒にも、ジャスタウェイのこの傾向は引き継がれそうです。

器用さには乏しく、自由にのびのびと走れる競馬場

東京競馬場や新潟競馬場を得意とする馬が多くなりそうですね。

右回りは出走回数が少ないので一見苦手に見えますが
未完成だった頃にアーリントンカップで圧勝しているように
全くこなせないという事はないでしょう。

ただ、自由にのびのびと走れる条件

京都競馬場の外回り、阪神競馬場の外回り

こう言った条件で持ち味を発揮してきそうですね。

 

馬場に関しても話をしていきます。

ジャスタウェイが現役時代に重馬場以下の条件でレースをしたの2回のみ

2011年 東スポ杯2歳ステークス 4着

2014年 安田記念 1着

成績だけを見てみるとそれほど悪くありませんが
東スポ杯2歳ステークスでは3ハロンのタイムが6位タイ

安田記念も重馬場に苦労しながら地力と根性で差し切った

というような内容だったので

本質的に重馬場は得意ではなく、こなせる程度

と、考えた方が良さそうです。

 

ちなみにジャスタウェイの父親であるハーツクライの産駒も
重馬場はそれほど苦手にはしていません。

重馬場だからといって評価を上げる必要はありませんが
評価を下げる必要は全くない。

そんな産駒を輩出しそうですね。

 



 

< 距離について >

ジャスタウェイが活躍したのは中距離(1800m~2000m)でした。

こちらもまずは距離別成績から見ていきましょう。

1600m以下 【3.2.0.1】

1800~2000m 【3.3.1.4】

2200m以上 【0.1.0.4】

 

ベストのパフォーマンスを見せた 2013天皇賞秋

そして、苦手な条件ながら圧勝して見せた 2014中山記念

人気薄ながら2着に突っ込んだ 2012毎日王冠

など、中距離のでの強さが際立ちます。

 

マイル戦でもそのパフォーマンスは落ちずに
中距離と同様の活躍を見せたジャスタウェイですが

2200mの長距離戦では露骨に脆さを見せています。

1番人気で出走ながら何もできなかった 2013京都記念

レースの流れに乗れずなだれ込んだだけの 2014有馬記念

など、結果が伴っていないだけでなく
長距離戦ではパフォーマンスが大幅に落ちている事が分かります。

 

ジャスタウェイの父親であるハーツクライは長距離戦を得意としていましたが
ジャスタウェイ自身はマイラー寄りの中距離馬

ハーツクライの影響である程度長距離をこなす馬は出てきそうですが

本質的には1600~2000mで力を発揮しそうです。

 




 

< 性格、気性面について >

ジャスタウェイは高い能力を武器に
のびのびと走れるコースで力を発揮する存在であるという話をしてきましたが、
気性や性格についてはどのような傾向があるのでしょうか?

ジャスタウェイの成績を見てみると
不調期や距離が長くて合わない条件だと凡走しています。

しかし、それ以外の条件では常に安定したパフォーマンスを見せており

“常に自分の能力を100%出し切る前向きな気性”

を持った馬だと言えます。

 

そして、不良馬場の安田記念を根性でねじ伏せたように

“強い勝負根性を持っている馬”

だとも言えますね。

 

この「走ることに前向きで勝負根性がある気性」は
産駒へも継承されそうです。

競走馬のタイプとして

走ることに前向きな馬は、成績が安定して
気持ちが淡白な馬は、成績が不安定になる

全体的に上記のような傾向になりますが

前向きな気性を持っているジャスタウェイの子供は
安定した走りを見せる馬が多くなりそうです。

 



 

< 成長曲線について >

ジャスタウェイは2歳夏にデビューして
デビューして2戦目から重賞レースを走り続けた馬です。

3歳時もアーリントンカップを勝ったり
毎日王冠で2着に入ったりと活躍をしましたが

本当のジャスタウェイの力を見せたのは4歳の秋からです。

この成績から

成長曲線は「晩成型」であると言えます。

ジャスタウェイの父親であるハーツクライも
日本ダービー2着など3歳に実績を残しながら
本当に強くなったのは古馬になってからだったので

「晩成型の血脈」は色濃く受け継がれていそうですね。

休み明けで出走してきた場合などは面白いですし

古馬になって突然強いレースを見せた次のレースでも狙えるので
馬券的にも役立ちそうですね。

 

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< まとめ >

ジャスタウェイは高い能力を持っている分
器用さがなく、広くのびのびと走れるコースで活躍した馬です。

産駒にもその傾向は受け継がれそうで
小回りコースなどでは狙いを下げたほうがよさそうです。

適性距離は1600~2000m

祖父のハーツクライの影響を受ければ、もう少し長い距離で
活躍する馬も出てくるかもしれませんが
中距離馬が多く誕生することが期待されます。

高い能力と前向きな気性を持ち合わせたジャスタウェイなので
産駒はGI戦線で活躍できる可能性を大いに秘めています。

また、晩成型で息の長い活躍を見せそうな産駒が多いことからも
ジャスタウェイ産駒はリーディング上位の成績を残せると思います。

「晩成」「広いコース」「中距離」「安定感あり」

というキーワードが並んでいるので、
馬券的には攻略しやすい種牡馬になりそうです。

産駒の活躍が楽しみですね。

 

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