関東のエース的存在である田辺裕信騎手
ロゴタイプやコパノリッキーで積極的かつ大胆な騎乗をして
GI勝利を収めるなど、優秀な成績を残してきた一流ジョッキーです。
しかし、2019年あたりから重賞でのパフォーマンスが
落ちているような気がしたので
ここでは田辺裕信騎手の成績について
昨年と2,3年前の成績を比較しながら分析をしていきます。
予想される方は、是非参考にしてください。
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こんにちは、MOTOです。
私は田辺騎手が好きですし、その能力を認めているので
「田辺君が乗っているなら自信を持って買おう」
と思いながら馬券を買う事が多いです。
ただ、冒頭でも話しましたが、2019年あたりから
重賞で田辺騎手の馬を買うと
「あれっ?馬の力を出せずに負けているよな、これ」
と、思うようなレースが増えてきたので
(特に2019年AJCCのジェネラーレウーノ
の騎乗ぶりには首を傾げてしまいました)
客観的なデータで重賞での成績推移について調べていきたいと思います。
それでは、いきましょう。
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田辺裕信騎手の2019年成績と2017,2018年成績の比較
全体的な成績について比較をしてみる
細かいカテゴリで考える前に
まずは田辺裕信騎手の全体的な成績を確認していきましょう。
データは2017年から2019年の3年間で取って
比較をしていますので、その中から紹介をしていきたいと思います。
まずは2019年の成績を見てみましょう。
個人的にはパフォーマンスが落ちているような気がしますが
成績を見てみると、単複共に90%を超える優秀な成績を残しています。
ただ、芝の成績はダートと比べると一枚劣っている点が目立ちます。
2017年、2018年も同じだったのか?
見ていきたいと思います。
単複の回収率は77~79%
複勝率の面で見てみても2019年の方が
遥かに良い成績を収めており
パフォーマンスが落ちているどころか
パワーアップしている事が分かります。
なるほど、全体的に見ると田辺騎手はパワーアップしている
という事で、基本的なスペック(成績)が分かったところで
条件別での成績を見ていきましょう。
田辺騎手は重賞でのパフォーマンスが落ちたのか?
先ほどは全体成績を見ていきましたが
今回は田辺騎手のクラス別成績を見てみましょう。
こちらは芝とダートで成績が変わってくるので
それぞれのカテゴリに分けてみていきましょう。
まずは芝から見ていきます。
ライオンボス、ブレイキングドーンで2勝を挙げているものの
重賞で馬券に絡んだのは
阪神JFのマルターズディオサを含めたこの3頭だけ
芝重賞での複勝率は8.3%、単複回収率30%以下
という成績はかなり低迷していると言えます。
ちなみに2017年、2018年の重賞成績を見てみると
複勝率20.6%、複勝回収率56% と
それなりの成績を残している事が分かります。
印象だけではなく、実際に重賞でのパフォーマンスは落ちていました。
次にダートでの成績を見ていきます。
ダートでの重賞レースはそもそもの数が少ないという事もあり
データとしては信頼性が少し揺らぎますが
複勝回収率は100%を超えており、優秀な成績だと言えます。
こちらも2017年、2018年の重賞成績を見てみると
若干数値が下がりますが、ほぼ互角の成績。
田辺騎手はダート重賞ではパフォーマンスを落としていませんね。
(ダート得意な騎手であるとも言えますね)
これらの成績比較から
”芝での重賞はパフォーマンスを落としてる”
という事が言えますね。
なぜ田辺騎手は重賞でのパフォーマンスが落ちてしまったのか?
では、なぜ全体的な成績が上昇している田辺騎手が
重賞に限りパフォーマンスを落としてしまっているのか?
という点について、私なりに分析をしていきたいと思います。
ここで私が注目したのは、田辺騎手の芝での競馬場別成績です。
まずは2019年成績と2017・2018年の成績を比較してみます。
田辺騎手は関東の騎手なので、
東京競馬場と中山競馬場が主戦となっていますが
この2場での成績を比較してみると面白い事が分かります。
2019年は東京競馬場で単複回収率100%レベルの
素晴らしい成績を収めているのに対して
2017・2018年は中山競馬場での成績が
単複回収率90%以上の素晴らしい成績を収めています。
そして、2019年は中山での成績が下がり
2017・2018年は東京での成績が下がっています。
この逆転現象は
田辺騎手の騎乗スタイルがここ1年で大きく変わっている
事の示していると言えます。
以前、田辺騎手は
「ゴール前100m時点がゴールだと思って馬を追っている」
という類のコメントをしています。
消極的な騎乗で馬の力を余して負ける事はしたくないので
馬の力を全て出し切る騎乗をしたい。
という解釈を私はしており、この事自体はとても良い事だと思っています。
実際に2017年のホープフルステークスで
サンリヴァルの騎乗した田辺騎手は
超強気の競馬をして、一旦先頭に立つも
最後はバテて4着という競馬をしています。
この超強気の競馬が田辺騎手の持ち味であり
ロゴタイプやコパノリッキーにGIを勝たせた原動力です。
この強気の騎乗、馬の力を残さず走ろうという騎乗が
中山競馬場のような直線が短く、
トリッキーなコースにマッチして好成績を収めてきた
その反面、東京競馬場のような広くて、直線の長いコースでは
馬をバテさせてしまい、成績を低下させてきた
と言えますね。
しかし、2019年は中山競馬場の成績が下がり
東京競馬場の成績が上がってきたわけです。
この成績の逆転現象は、田辺騎手の騎乗が
強気の騎乗からタイミングを計る騎乗に変わってきた。
という事を示しています。
重賞レース(特にGIレース)になると
出走している各馬の勝負度合いが上がるので
自ら勝負に行かないと勝ち負け出来る確率は著しく下がってしまいます。
田辺騎手が2019年の芝重賞で成績を残せなかったのは
この騎乗スタイルの変化が挙げられそうです。
まとめ
という事で、ここでまとめましょう。
田辺騎手の2019年の重賞成績ですが、
ダート重賞は今までと同じく好成績を収めていますが
芝での重賞成績は大きく低下してしまいました。
(全体的な成績は上昇しています)
その原因として挙げられるのは
強気一辺倒の騎乗だったスタイルから
タイミングを計る騎乗に変わったことで
勝負騎乗が出来なくなってしまった点が挙げられます。
2020年以降、田辺騎手の騎乗スタイルが
どのように変わるかは分かりませんが
芝の重賞レースでは一枚評価を下げた方が良さそうですね。
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