マンハッタンカフェ産駒の特徴は?得意距離や適性など成績を分析した
2017.07.02投稿
ここではマンハッタンカフェ産駒を様々な角度から分析し、
全体的な成績・回収率はどれくらいなのか?
成長度合いは早熟傾向なのか?晩成傾向なのか?
距離適性は短距離なのか?長距離なのか?
GIで通用するスケールがあるのか?
重馬場への適性はどれくらいあるのか?
得意な競馬場、苦手な競馬場はどこなのか?
産駒はどんな気性の馬が多いのか?
全体的にどういった条件だと強く、どういった条件だと弱いのか、
という点を徹底的に分析してお話をしています。
サンデーサイレンス系が席巻する
現代の日本競馬界において息の長い活躍をしている種牡馬といえば
「マンハッタンカフェ」です。
現役時代に菊花賞、有馬記念、天皇賞春と長距離GIを3連勝
サンデーサイレンスの子供として屈指のステイヤーとして誕生した馬が
マンハッタンカフェです。
超大物は誕生しないものの
天皇賞春を勝った ヒルノダムール
エリザベス女王杯を勝った クイーンズリング
フェブラリーステークスを勝った グレープブランデー
のGI馬を輩出しており、GIを勝っていない馬でも
ルージュバックやショウナンマイティなどの
GI級の馬も輩出しています。
リーディングサイアーランキングを見てみても
2016年 6位
2015年 6位
2014年 7位
2013年 7位
と常にトップ10をキープしている種牡馬で
マンハッタンカフェ産駒の特徴を知らない状態で
予想をすると非常に危険であることが分かります。
そういった背景から、ここではマンハッタンカフェ産駒の特徴を
全体成績、成長曲線、クラス別成績、距離別成績、
馬場別成績、コース別成績、ブリンカー着用時成績
と7つのカテゴリから分析して
馬券に役立てるべく傾向をあぶり出しましたので
レース予想に役立ててください。
データに関しては、競馬予想の実践として使えるように古すぎないデータを使用していますが
新しすぎるデータだと母数が少なく、データとしての信頼性に欠けるので
「2014年1月1日~2016年12月31日」のデータを使用しています。
(データはTARGETより引用しています)
リーディング上位種牡馬、新種牡馬など
種牡馬全体の評価・分析はこちらのページに載せていますので
以下をクリックして確認して下さい。
リーディング上位種牡馬、新種牡馬などJRA種牡馬の特徴はコチラ
芝で真価を発揮するマンハッタンカフェ産駒
ここからいよいよ本題に入ります。
マンハッタンカフェ産駒の様々な特徴について話をしていくのですが
お話をする前に、まずはマンハッタンカフェ産駒全体の成績を見てみましょう。
勝率や複勝率など好走率で見てみると芝とダートで成績に大差はありません。
しかし、単勝回収率、複勝回収率を見てみると芝の数字が
ダートの数字を10%近く上回っています。
つまり率は同じでも芝のレースは人気薄の
マンハッタンカフェ産駒が馬券に絡んでいるという事です。
マンハッタンカフェは現役時代に菊花賞、有馬記念、天皇賞春とGIを3勝
豊富なスタミナを武器に長距離のレースで活躍をした馬ですが
良馬場で行われなかったレースでは
セントライト記念 4着
弥生賞 4着
新馬戦 3着
といずれも連対できなかったようにパワーに優れている馬ではありませんでした。
このマンハッタンカフェのパワー不足を産駒も引き継いでいるため
ダートではパフォーマンスを落としていると言えます。
真価を発揮するのは芝のレースでこそという事を覚えておくといいでしょう。
また、好走率を見ているとリーディング上位に種牡馬には劣ります。
マンハッタンカフェ産駒がスタミナ特化型で全体のバランスが悪い事から
リーディング上位の種牡馬と比較すると能力的には低い馬が多い
という事も前提として押さえておく必要があります。
「芝でこそ真価を発揮する種牡馬」
「全体的に能力値は高くない産駒が多い種牡馬」
という事を前提として覚えておきましょう。
マンハッタンカフェ産駒の基本特性
前章では、マンハッタンカフェ産駒の全体評について話をしましたが
ここではマンハッタンカフェ産駒が持っている基本的な適性について
お話をしていきたいと思います。
1.成長力があり、長い期間活躍できる
競走馬の成長過程として「早熟」「平均」「晩成」とタイプが分かれていますが
マンハッタンカフェ産駒は「晩成」タイプと判断できます。
最初に年齢別の成績を見て下さい。
芝の成績を見てみると2歳戦こそ上々の複勝率を残していますが
3歳になると大きく成績が落ちてきます。
しかし、4歳から成績が上昇しており5歳、6歳と安定した成績を残しています。
これはダートの成績を見ても同じで3歳で一度落ち込み
4歳から徐々に成績を上げています。
全体的に能力が高いリーディング上位の種牡馬は
大抵2歳時の成績が良いというデータが出ているので、
2歳時の成績は成長曲線に加味する必要はないと考えると
マンハッタンカフェは「晩成」タイプの種牡馬であると言えます。
2.芝は中距離、ダートは長距離の適性が強い
ここではマンハッタンカフェ産駒の距離別の成績を見ていきます。
まずは芝のデータを見てみると
勝率・複勝率ともに1800m、2000m戦の成績が良い事が分かります。
豊富なスタミナを武器にしていたマンハッタンカフェ産駒ですが
意外にも長距離戦となるとパフォーマンスを落としていることが分かります。
逆にダートを見てみると
勝率・複勝率ともに1700mを超えると数値が上昇しており
距離が延びれば延びるほど成績が上がっていることが分かります。
「マンハッタンカフェ産駒は芝は中距離、ダートは長距離が良い」
と結論づけることが出来ます。
3.馬場悪化を苦にしない
次にマンハッタンカフェ産駒の馬場適性について見てみたいと思います。
マンハッタンカフェ産駒の馬場別成績を見てみると
と、芝に関しては良馬場よりも稍重・重馬場の方が好成績を残しています。
現役時代のマンハッタンカフェは馬場悪化を苦手としていましたが
芝のレースだとスピードの能力値が低い若干劣るマンハッタンカフェ産駒は
スピード能力が削られる稍重・重馬場の方が持ち味を発揮できる事が分かります。
一方、ダートの成績ですが、こちらは馬場による成績差少ないですが
良馬場の方が安定して力を発揮していることが分かります。
マンハッタンカフェ自身は力があるにも関わらず
自分の走る気がないとレースをやめる精神面の弱さがありましたが
マンハッタンカフェ産駒も父親と同様に
精神力を問われる条件であるダートの道悪条件では苦戦してることが分かります。
芝のレースに出走した場合は
「稍重・重馬場なら狙える」
という事を覚えておきましょう。
4.スケールが小さく、クラスが上がると危険
次にマンハッタンカフェ産駒のクラス別成績を見てみましょう。
クイーンズリングやヒルノダムールのようなGI勝ち馬はいるものの
クラスが上がるにつれて勝率・連対率・複勝率が下がっている事が分かります。
これはマンハッタンカフェ産駒全体のスケールが小さく
重賞で活躍するような大物が少ないという事を表します。
晩成タイプの馬が多いマンハッタンカフェ産駒は
最初の勝利を挙げるまでに少し時間を要して
馬が成長していくにつれて未勝利、500万条件、1000万条件を
トントン拍子でクリアしていきますが、準オープンに上がったあたりから
能力が通用しなくなってきて成績を下降させていく。
そんな傾向が読み取れます。
一方、ダートを見てみると1600万条件の成績が一番良いです。
芝と比較するとダートの方はレベルが少し落ちるので
1600万までは通用しますが、
全体としては芝と同じ傾向だとみていいでしょう。
これらのデータから
条件戦は好走するもののスケールの小さい馬が多い
ことが分かります。
5.スタミナが必要なコースに強く、パワーが必要な競馬場に弱い
マンハッタンカフェ産駒の競馬場別の成績を見てみると。
中京競馬場、新潟競馬場での複勝率が27%を超えています。
この2つの競馬場の特徴は「スタミナを必要とする」という事です。
中京競馬場はスタートからゴールまで一貫して
上りと下りを繰り返すコース形態なのでスタミナを必要としますし
新潟競馬場は長い直線でずっといい脚を使い続けなくてはいけないので
好走するにはスタミナが必要となります。
マンハッタンカフェの豊富なスタミナは距離ではなく
コース適性という面で引き継がれていることが分かります。
逆に札幌競馬場、函館競馬場、福島競馬場での複勝率が
20%以下となっており苦手としていることが分かります。
この3つの競馬場に共通しているのは馬場が重いという点
札幌競馬場と函館競馬場は洋芝で他の競馬場よりも重い芝
福島競馬場は馬場が荒れる事が多く
開幕が進んでいくと重くなってきます。
これらの傾向から
「スタミナが必要なコースに強く、パワーが必要な競馬場に弱い」
という事を覚えておくといいでしょう。
6.使い詰めで成績を残すも、疲労に弱く、注意が必要
マンハッタンカフェ産駒の間隔別の成績を見てみると
中1~2週の間隔で出走したときは成績が良い事が分かります。
ですが、中3~8週を空けて出走すると成績が下がってきているので
状態の良い時であれば続けて使って成績を残せるが
疲労が溜まってくると成績が下降してくるという事が分かります。
それゆえに中9週以上(2ヶ月半以上)の休み明けで出走した場合は
好成績を残しており、マンハッタンカフェ産駒については
常に疲労を考慮する必要があると言えます。
一方のダート戦を見てみると2ヶ月以上の休み明けは成績が良くありません。
ダートの場合は叩いて良化していくという事を覚えておきましょう。
7.穏やかな気性で、闘争心に欠ける面もある
今度はマンハッタンカフェ産駒の気性面を確認していきます。
まずはブリンカー着用時の成績を見てください。
ブリンカー着用時の成績が良くない事が分かります。
これはマンハッタンカフェ産駒には穏やかな馬が多いことを表しています。
ただ、従順な気性である反面、闘争心に欠ける部分があり
馬群に揉まれたり、タフな競馬になると
力を発揮できなくなることがしばしばあります。
マンハッタンカフェ産駒は穏やかな気性だが、闘争心に欠ける馬が多い
という事を覚えておきましょう。
さて、ここまではマンハッタンカフェ産駒に関する
基本的な特性についてお話をしてきました。
ここで今まで話した事をまとめたいと思います。
まとめ
マンハッタンカフェ産駒は…
・ダートよりも芝の方が得意
・晩成タイプの成長曲線を描き、長い期間活躍できる
・芝は中距離戦に強く、ダートは長距離に強い
・馬場悪化は苦にならず、回収率が上がる
・スケールが小さく、クラスが上がると頭打ちになる
・スタミナが必要なコースに強く、パワーを求められる競馬場に弱い
・間隔を詰めて出走した方が成績は良いが、疲労の心配は必要
・穏やかな気性だが、闘争心に欠ける部分がある
以上です。
今回の話とは別に馬券の回収率を上げるための方法は
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